No.153 (戦後の朝鮮・日本)  : 

「朝鮮戦争は日本の『独立』とどう関係するか?」

日本の非軍事化を方針としたGHQの占領政策は、1950〜53年の朝鮮戦争
を契機に転換した。それは日本を「反共の砦」として重視するものであり、
50年には今の自衛隊のルーツである警察予備隊を組織させた。また51年の
サンフランシスコ講和会議と翌年の平和条約で占領が終了し日本は独立し
たが、それは同じ51年に締結された米軍の駐留を認めた日米安保条約とセ
ットであった。

<評価の観点>
関心・意欲・態度:

我が国がその長い歴史の中で、初めて外国の支配を受けたGHQの占領政策
や、「日本の再独立」について大きな関心を持って学習に臨んでいる。

思考・判断:

合衆国による対日占領政策が劇的に変化した背景が、前期冷戦期を代表する
「熱戦」としての朝鮮戦争勃発であったことについて、的確に判断している。

資料活用の技能・表現:
前期冷戦期の主要な出来事が、東西両陣営別に整理された年表を横に並べて
比較することにより、朝鮮戦争を巡る米ソの綱引きや我が国の独立等につい
て、それらの因果関係を把握している。

知識・理解:
朝鮮戦争勃発によるGHQの占領政策転換や警察予備隊の成立について、ま
た、サンフランシスコ平和条約による我が国の独立と日米安保条約の締結に
ついて、それらを有機的に把握しつつ基本的な知識を身につけている。